２００４年の夏、それはそれはおそろしい事件がおこった。

 

それはある夜のこと。

あたしは仲良しさんたちと５人で飲んでいた。

するとそのうちの一人が

「そういえばこの中に犯人がいるはずだ！」といってゴミ箱の中から見つけ出した紙を見せた。

そこには、それまで彼が書いたであろうものとは明らかに違う筆跡で一言、

う○こ

と書かれていた。

 

被害者の男性は口をとがらせて

「誰が書いたの？」と言う。

みんな「やっていない」と言った。

もちろんあたしにだって心当たりなんてない。

 

しかしその被害者男性は、私達一人ひとりに

「それじゃあ、う○こと書いてみてよ」と言って紙を渡した。

渋々書く。

被害者男性も、自作自演ではないことを証明する為に書く。

怪しいと言う事で何度も書かされる者もいる。

 

そして筆跡鑑定の結果、犯人と思しき者を発見、本人も罪を認めた。

１時間近くかけて、やっと事件は解決した。

 

あたし達は夜な夜な、こんな事を真剣にやっていた。

ホントに真剣だった。

普通だったら、大の大人が五人も集まってそんなことしないよね。

その夜はおなかが痛くなるくらい大笑いした。

こんな事、真顔でできちゃうみんながホントだいすきだなぁってあらためて思ったよ。